外国人雇用管理指針が改正|令和8年6月14日から事業主が確認すべきポイント

2026/06/15 全記事, 法改正
外国人雇用管理指針が改正|令和8年6月14日から事業主が確認すべきポイント
外国人労働者を雇用する事業主向け
外国人雇用管理指針が改正

令和8年6月14日から、外国人雇用管理指針が改正され、外国人労働者を雇用する事業主に求められる対応が段階的に見直されます。外国人労働者を雇用している、または今後雇用を予定している事業所では、在留資格・就労資格の確認、外国人雇用状況届出、待遇差の説明、日本語学習支援、雇用管理体制を改めて確認しておく必要があります。

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この記事の結論
  • 令和8年6月14日から、外国人雇用管理指針の改正内容が段階的に適用されます。
  • 外国人労働者にも、同一労働同一賃金ガイドラインが適用されることに留意が必要です。
  • 外国人労働者及びその家族への日本語学習支援等が、事業主の努力義務として示されています。
  • 外国人雇用状況届出の際には、在留カード等読取アプリの活用が推奨されています。
  • 指針改正自体で新たな罰則が設けられたわけではありませんが、不法就労や届出漏れがあれば、事業主も処罰対象となる可能性があります。
Foreign Employment

外国人雇用管理指針とは何か

外国人雇用管理指針とは、外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援について、事業主が適切に対応するために定められている指針です。外国人労働者が在留資格の範囲内で能力を発揮し、安心して働き続けられるよう、募集・採用、労働条件、社会保険、教育訓練、職場環境、離職時の対応などについて、事業主が講ずべき事項を整理しています。

POINT 01

在留資格の確認

在留カード等により、在留資格、在留期間、就労制限の有無を確認します。

POINT 02

労働条件の適正化

国籍を理由とした不合理な待遇差を設けず、賃金・労働時間・社会保険等を適正に管理します。

POINT 03

届出の実施

外国人を雇い入れたとき、離職したときは、外国人雇用状況届出を確実に行います。

POINT 04

職場環境の整備

日本語学習支援、相談体制、安全衛生教育、ハラスメント防止なども重要になります。

外国人雇用では、単に在留カードを確認して終わりではありません。職務内容と在留資格の整合性、雇用契約書、賃金、社会保険、労働時間、日本語での説明可能性などを含めて、総合的に雇用管理体制を整えることが重要です。
Main Points

今回の改正の主なポイント

令和8年6月14日適用分では、外国人労働者にも同一労働同一賃金ガイドラインが適用されること、日本語学習支援等に努めること、外国人雇用状況届出時に在留カード等読取アプリを活用することなどが示されています。

改正 01

同一労働同一賃金ガイドラインの適用

外国人労働者を含め、短時間・有期雇用労働者や派遣労働者に対する不合理な待遇差の禁止について留意が必要です。

改正 02

日本語学習支援等への努力義務

外国人労働者及びその家族に対し、日本語学習の機会提供など、日本語学習に関する支援に努めることが示されています。

改正 03

在留カード等読取アプリの活用

外国人雇用状況届出の際、在留カード等の確認にあたり、読取アプリを使用して券面情報と照合することが適切とされています。

Equal Pay

1.外国人労働者にも同一労働同一賃金ガイドラインが適用される

外国人労働者であっても、日本で雇用される以上、労働基準法、最低賃金法、労働契約法、パートタイム・有期雇用労働法などの労働関係法令が適用されます。

今回の改正では、短時間・有期雇用労働者や派遣労働者に対する不合理な待遇差の禁止について、外国人労働者も適用対象となることに留意すべきことが明確化されています。

外国人労働者だからという理由で、基本給、賞与、手当、福利厚生、教育訓練などについて不合理な差を設けることはできません。正社員、契約社員、パートタイマー、派遣労働者などの雇用形態ごとに、待遇差の内容と理由を説明できる状態にしておくことが重要です。
Japanese Learning Support

2.外国人労働者と家族への日本語学習支援等

今回の改正では、外国人労働者及びその家族に対する日本語学習の機会提供など、日本語学習に関する支援に努めることも示されています。

これは、単に日本語能力を本人任せにするのではなく、外国人労働者が在留資格の範囲内で能力を発揮し、安心して働き続けられるよう、事業主側にも一定の配慮が求められるという方向性です。

SUPPORT 01

学習機会の案内

公的な日本語学習支援サイト、地域の日本語教室、教材などを案内します。

SUPPORT 02

分かりやすい説明

労働条件、安全衛生、社内ルールを、やさしい日本語や多言語資料で説明します。

SUPPORT 03

職場定着の支援

相談窓口、メンター制度、生活情報の案内など、安心して働ける体制を整えます。

Residence Card App

3.在留カード等読取アプリの活用

外国人を雇用する際には、在留カード等により、在留資格、在留期間、就労制限の有無などを確認する必要があります。

今回の改正では、外国人雇用状況届出の際の在留カード等の確認にあたり、出入国在留管理庁が提供する在留カード等読取アプリを使用し、アプリで読み取った情報とカード券面の情報を照合することが適切とされています。

注意:券面だけの目視確認では不十分な場合があります

在留カード等読取アプリでは、ICチップ内に保存されている情報を読み取り、券面情報と照合できます。偽造カードのリスクを下げるためにも、採用時や届出時にはアプリの活用を検討しましょう。読み取れない場合や不明点がある場合は、労働局・ハローワーク・地方出入国在留管理官署への相談が必要です。

Schedule

段階的に適用される主な内容

今回の見直しは、令和8年6月14日からの改正だけでなく、令和8年10月1日、令和9年4月1日にも関連する対応が予定されています。外国人労働者を雇用する事業所では、時期ごとに対応すべき内容を整理しておくことが重要です。

適用時期 主な内容 事業主が確認すべきこと
令和8年6月14日 同一労働同一賃金ガイドラインの適用、日本語学習支援、在留カード等読取アプリの活用など 外国人労働者の待遇、説明体制、日本語支援、在留資格確認フローを見直します。
令和8年10月1日 パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れた際の労働条件明示事項の追加 待遇差の内容・理由等に関する説明を求めることができる旨を、労働条件通知書等に反映する必要があります。
令和9年4月1日 育成就労制度の施行を見据えた雇用管理対応 育成就労外国人の技能・日本語能力の習得支援、費用負担、転籍制限の説明などを確認します。
Important

指針改正自体に新たな罰則はないが、不法就労リスクには注意

今回の外国人雇用管理指針の改正そのものにより、新たな罰則が設けられたわけではありません。もっとも、不法就労が発生した場合には、事業主も不法就労助長罪などにより処罰の対象となる可能性があります。また、外国人雇用状況届出を行わなかった場合や虚偽の届出をした場合にも、罰則の対象となり得ます。

Checklist

外国人労働者を雇用する事業所の確認事項

  • 在留カードの真正性確認を行っているか
  • 在留資格と実際の職務内容が整合しているか
  • 在留期間の満了日を管理しているか
  • 資格外活動許可の有無を確認しているか
  • 外国人雇用状況届出を確実に行っているか
  • 雇用契約書・労働条件通知書を整備しているか
  • 賃金・賞与・手当・福利厚生について、不合理な待遇差がないか
  • 社会保険・労働保険の加入状況に漏れがないか
  • 日本語学習支援や分かりやすい説明体制を整えているか
  • 退職時・在留期限到来時の管理フローがあるか
外国人雇用の確認は、採用前だけでなく雇用後も重要です

外国人労働者の雇用では、採用時の在留カード確認だけでなく、在留期間の管理、職務内容の変更、労働条件の説明、届出、社会保険、退職時対応まで継続的な管理が必要です。

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Target

特に見直しをおすすめする事業所

  • 外国人労働者をすでに雇用している事業所
  • 今後、外国人材の採用を予定している事業所
  • 技術・人文知識・国際業務、特定技能、技能実習、育成就労等の在留資格に関わる事業所
  • パートタイム・有期雇用の外国人労働者を雇用している事業所
  • 在留期限や外国人雇用状況届出の管理が属人的になっている事業所
  • 雇用契約書、労働条件通知書、待遇差説明、日本語説明体制に不安がある事業所
Summary

まとめ:外国人雇用は、在留資格確認だけでなく雇用管理体制の整備が重要

今回の外国人雇用管理指針の改正は、単なる事務手続きの変更ではありません。外国人材の受入れ拡大や育成就労制度の開始を見据え、事業主に対して、より具体的で適切な雇用管理が求められる内容となっています。

外国人労働者を雇用している事業所では、在留資格・就労資格の確認、外国人雇用状況届出、待遇差の説明、日本語学習支援、労働条件明示、社会保険・労働保険の加入状況などを、この機会に見直しておくことが重要です。

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